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アジア情報 シンガポール編

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現地から届けるASEAN諸国の生情報

Xin Chao!(シンチャオ!)
エスネットワークスの樋崎です。私は2013年の10月からベトナムのホーチミンに赴任しています。
赴任してまだ2カ月あまりですが、既にシンガポール、ジャカルタ、ハノイ、ホーチミンを訪れ、生の情報に触れてきました。
成長続けるアジアの国々をまわって感じることは、
① 国・都市それぞれの特徴があり、各日系企業も自社の戦略に合わせて進出場所や時期を決めていること、また、
② ASEAN(ないし他アジア)を一つのエリアとし各都市を動き回っている日本人が多いということです。
その中で今回はまず、ASEANのビジネスセンターとも言えるシンガポールを紹介したいと思います。

シンガポールの概要

1965年にマレーシアから独立して以来、順調に発展してきたアジア随一の近代都市国家です。近年は一人当たりGDPで日本を抜き去りました。なお、シンガポールとはマレー語で“ライオンの町”という意味です。この国の特徴は都市国家、公用語が英語、法律等のルールの透明度も高い、電気・通信等のインフラも十分、更には税率も低く設定されているということで、アジア地域のヘッドクォーターを置く会社が非常に多いです。空港も中心地から15分?20分ぐらいとアクセスが良く、シンガポールを拠点にアジア各国を動き回るというイメージでしょうか。

日系企業及び日本人の進出状況

大企業は1960年?80年代ぐらいからだいぶ進出しており、現在はITベンチャー等の新興企業、外食企業、コンサルタント会社等の進出が多いようです。引き続き日本企業の進出数は多いですが、規模が小さくなっているようです。
また、富裕層の個人の移住も引き続き多いですね。所得税率が低い、キャピタルゲイン課税がない、相続税がないというのは、富裕層にとっては非常に魅力的なようです。また、シンガポールは治安も非常に良く、医療水準や教育水準も高いのも、家族を持つ富裕層が移住先に選ぶポイントのようです。
余談ですが世界的に有名な投資家ジム・ロジャースも2007年に家族とともにシンガポールに移住しています。彼が「1807年にロンドンに移住することはbrilliant(素晴らしい、明晰なこと)だった、1907年に米国に移住することはbrilliantだった、そして2007年にアジアに移住することが次のbrilliantになるだろう」と言ったのは有名な話ですね。
このように日本企業や富裕層がまだまだ多く進出してきていますから、BtoCや富裕層を相手にするビジネスチャンスもまだまだあるのではないかと思います。ただ、まだ日本ほどではありませんが、競争も年々厳しくなってきています。

就労難易度

シンガポールも外国人の受け入れを急激に行ってきたためか、所得格差が広がり、最近では国民の雇用を守るべく、就労ビザの取得要件が厳しくなってきています(例えば管理・専門職種向けの就労ビザは給与額が3000SGDでは取得が難しくなっているとか)。法人設立自体は合理的にスピーディに進みますが、その後の就労が難しくなってきている状況です。ただ、シンガポールも高齢化(実は平均年齢が40歳以上)が進んでいるので、外国人の受入なしでは国の成長はないと認識しており、永住者・外国人の割合を現在の人口500万人・外国人割合40%に対し、2030年には人口650万?690・45%へ引き上げることを目指しています。政治リスクも低い国ですので、まだまだ安心して進出の検討はできると思います。

シンガポールでの生活

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実は私は20年前まで15年ほどシンガポールに住んでいたのですが、当時と比べほぼすべての物価が倍になっていたことに驚きました。ほとんどのものが東京よりも若干高いなというのが印象でした。日本から来た駐在員の中では、海外まで来て節約生活をしないといけないのかと嘆いている方が多いようです。ただ、交通機関(タクシー、バス、電車等)や現地の屋台の食事(アジア料理中心に美味しいものがいっぱい)等はまだ安いです。そして一番高いのは賃料です。狭い国土(東京23区程度)に人口(現在500万人)が集中して成長を続けているわけですから、シンガポールも家賃が上がり続けています。住居で言うと、家族用で20万?30万円以上の物件がほとんどのようです。単身用のアパートはほとんどなく、現地採用で単身乗り込んでいる人等は数人でルームシェアをして住んでいるようです。それでも家賃は1人7万~8万円はするようです。駐在員の生活コスト(特に家賃)を個人又は企業がどう対応していくのかは頭が痛い問題ですね。

あとがき

以上、いかがでしたか?一口にASEANと言っても、各国の顔はまた全く異なります。まだビジネスで現地に行かれていない方は、一度知り合いのツテを辿って、現地で頑張っている日本人をいろいろと訪問されるといいと思います。そこで生の情報にふれれば、きっと御社の海外進出の現実味がぐっと増してくると思いますよ!

制作協力:株式会社マイティ・マイティ

執筆者

樋崎 康彰 氏

 樋崎康彰 氏