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徒然なるままに 公共 ~公会計に関する質問にお答えします~

この記事は2018年5月発行のREVOLVING DOOR vol.19より転載しております。

今号では、地方自治体の皆様からいただいた、公会計に関する質問にお答えします。
出来る限りニッチで実務的な内容をお送りいたします。

Q 附属明細書の「4.資金収支計算書の内容に関する明細(1)資金の明細」の、現金、要求払預金、短期投資には、それぞれどのような項目が入るのでしょうか?

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A「現金」には、手元現金が入ります。実際に財政課などで手元に保管しているお金です。「要求払預金」には、現金および短期投資以外の普通預金、当座預金が入ります。「短期投資」には、償還まで3ヵ月以内の定期預金、譲渡性預金、コマーシャルペーパー、売戻条件付現先、公社債投資信託などが入ります。従って、満期が1年先の定期預金などは、短期投資には入りません。
本明細の合計額が「資金収支計算書(CF)」の「本年度末資金残高」と整合します。また、歳計外現金残高を合算することにより、「貸借対照表(BS)」の「現金預金」の金額と整合してきます。附属明細を作成した後、4表との整合性を確認してみてください。

Q 取替資産の基本的な考え方や対象となる固定資産はどんなものでしょうか。

A取替法は、「減価償却」とは異なり、減価償却に代替して、固定資産の部分的取替に要する支出を期間費用として処理する方法です。取替法は、同種の物が集合して全体を構成し、老朽品の部分的取替を繰り返すことによって全体が維持される背景公共ような固定資産に対して採用することが考えられます。たとえば鉄道の線路や、道路などがその例とされています。この点、総務省の「資産評価及び固定資産台帳整備の手引き」43 項には以下のように規定されています。「 取替法については、今後の検討課題とし、当面は適用しないこととしますが、その有用性等を検証する観点から、既に取替法を適用している地方公共団体が今後も取扱いを継続することを妨げません。」たとえば東京都が採用している会計モデル「東京都方式」においては、インフラ資産(道路)舗装部分については取替法を採用しています。新地方公会計(統一モデル)では、取替法は原則として認められておりませんが、既に取替法を採用している東京都においては、今後も取替法を採用することが許容されることになります。

 こんな感じで徒然なるままに書いていきます。 お問い合わせはこちら :inquiry@esnet.co.jp

高桑 昌也 株式会社エスネットワークス 公共セクター支援事業部長
慶應義塾大学卒業後、金融庁検査官を経て現職。地方自治体の財務アドバイスが専門。明治大学会計学特別講義(国際会計基準)講師、著書多数。

執筆者

高桑 昌也 氏

株式会社エスネットワークス 公共セクター支援事業部長 公認会計士・税理士 高桑昌也 氏

慶應義塾大学卒業後、金融庁検査官を経て現職。地方自治体の財務アドバイスが専門。明治大学会計学特別講義(国際会計基準)講師、著書多数。