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M&A交渉人養成プログラムVol.4 社内交渉人プログラム〜付加価値売上導入の意義〜

M&A交渉人養成プログラム

この記事は2016年10月発行のエスネットワークス産業調査レポート vol.4より転載しております。

CFOだけではなく、経営に携わる方であれば、常に自社の業界をはじめ、各種セクターの動向に目を向け、ビジネスの次の一手を考えられていることと思います。産業調査レポートは注目が高まるIoTやXaaSサービスを中心に各業界の動向をまとめております。

付加価値取引とは

利益移転元国の当局に対して、移転価格やアームズ・レングス・ルール以上の利益マージンを抗弁するために用いられる概念、それが付加価値取引です。国際取引では、移転価格やアームスレングスルール以上の取引マージンを主張することが、Y国では難しくなります。このとき、A>aのように利益マージンのより高い取引を行うことをY国に対して抗弁するために付加価値取引が用いられます。

アセット 1

付加価値取引と非付加価値取引に分類する意義

付加価値取引と非付加価値取引に分類する理由は、付加価値売上の原価構造を改善しながら、付加価値売上の相対割合を高めるためです。非付加価値売上の典型的な例は、本社の指示により購入しなければならない汎用部材や電子部品などの指定支給部材です。地域拠点は価格決定権を持たず、本社購買機能が取り交わした契約上にて販売価格が決まっており、地域拠点の努力で原価構造を改善できないものです。付加価値利益とは、地域拠点が自身の努力である「製品や役務の取引」によって生じたものであり、それをもってその付加価値性を自社の論拠にて抗弁できます。原価構造を改善させる取引も、付加価値創出取引になり得ます。

アセット 3

営業利益率改善の方法 

〇付加価値売上の原価構造を改善させること
〇付加価値売上の相対比率をアップさせること

以上の2つの戦略を同時に推進することがカギです。

 

付加価値売上導入による原価構造への影響

付加価値取引と非付加価値取引では売上計上が異なります。原価構造を決定する4つのパラメータの制約条件が付加価値売上と非付加価値売上では異なるため、収益/費用構造から、営業利益、FCF、企業価値まで影響が及びます。グロス売上ベースではコストとして認識されていた役務取引を、付加価値売上の原価構造に含めることによって、グロス売上ベ一スの粗利率は競争力を保ちながら、付加価値ベ一スでの営業利益率を高めることができます。

アセット 4

→一物多価を一物一価に定める評価技術本社が定める収益目標指標KPIがマージン指標である場合(例「営業利益率5%」、「限界利益率10%」)である場合、分母たる売上の解釈として“付加価値売上"を用いれば、グロス売上以上に抗弁論拠が多様化させることができます。

アセット 5

付加価値売上導入がもたらすゲーム的状況

付加価値利益を導入すると、複数意見の対立状態(ゲーム的状況)が発生することの認識が必要になります。

アセット 6

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。