都市交通ビッグデータ自動運転を結ぶ都市OS

この記事は2016年7月発行のエスネットワークス産業調査レポート vol.3より転載しております。

CFOだけではなく、経営に携わる方であれば、常に自社の業界をはじめ、各種セクターの動向に目を向け、ビジネスの次の一手を考えられていることと思います。産業調査レポートは注目が高まるIoTやXaaSサービスを中心に各業界の動向をまとめております。

01 自動運転社会化に必要な都市OSという概念

スクリーンショット 2018-10-03 18.19.45
Googleが提唱するような完全自動運転社会の実現は、モビリティーと都市インフラとの双方向データ連携が必要です。都市OSにおいて、モビリティーは非定点型IoTデバイスとして機能し、テレマティクスによる移動体通信によるインプット/アウトプット受容体の意義を担います。 都市インフラはIoT送受信体として定点観測し、1️⃣路車間通信機能 2️⃣インプットデータを平常時、非常時別でのリアルタイム行動分析する機能 3️⃣アウトプットデータを都市交通システムや個々モビリティーのテレマティクスにフィードバックする機能 を提供します。都市OSは、民間企業による商用サービスと、行政による公共サービスの融合です。民間と行政の管理下にあるインフラやIoTデバイスは、平常時と非常時において異なるアルゴリズムで対処します。IoTデバイスの定点観測値と非定点観測値からのインプットデータをもとに、非常時対応を行う最適化ディープラーニングツールが実装されます。

 

02 リアルタイムトラフィック分析エンジンの実用化事例

自動運転社会の実現化には、パーソントリップのリアルタイム処理の実装が必要です。 平常時のリアルタイムでのビッグデータによる行動予測は、自動車配車というアウトプットにて実現されています。

スクリーンショット 2018-10-03 18.20.07

03 平常時と非常時のリアルタイム処理の違い

数十万~数百万のモビリティーパーソントリップデータを「リアルタイムでインプット集積、分析、アウトプットフィードバック」するアルゴリズムにおいて、平常時と非常時では全く異なります。

《非常時の特殊なアルゴリズム》

1️⃣渋滞予測と回避行動:制約条件下での連続的渋滞回避行動のアルゴリズム
2️⃣災害時のパニック回避:群衆心理を考慮したアルゴリズム
3️⃣災害時のEV,FCVの可動制約:ガソリン、電気、水素などのエネルギーインフラ設備の損壊を考慮したアルゴリズム

 

04 都市OSに実装される非常時AIディープラーニング

一般的なIoT+PaaSモデルは、ビッグデータを分析するモジュールを実装します。分析対象は、SIMログ、WEBカメラからの画像情報、交通データ、金融取引データなど、人間行動生態に関するギガバイトからテラバイトのデータです。非常時は、リアルタイムで分析するための分散処理技術Hadoop、ディープラーニングによる行動予測を行うAI(人工知能)の実装が必要です。 ディープラーニングとは、少量データを逐次的に読み込み、モデルの学習を繰り返すデータマイニング手法です。このため、非常時における非定型の大規模なデータの分析でも現実的な時間で処理を終えることが可能です。

 

05 都市OSを実現させる「共進化社会」という概念

共進化社会という概念は、都市OSを「社会サービスを提供する共通基盤」として提唱されています。(九州大学共進化社会システム創成拠点 http://coi.kyushu-u.ac.jp )。 都市OSは、シミュレーションのためのデータ収集•格納機能とその活用エンジンを持ち、交通・天気・エネルギー災害に関する行政情報など社会の事象をデータ化し格納します。これらのデータを利

用して解析し、リアルタイムに社会へフィードバックされるものです。

  スクリーンショット 2018-10-03 18.29.50

 ●  新しい都市サービスの共通基盤
 ●  ビッグデータ解析を行う共通基盤
 ●  高度なデータ解析技術による都市機能の最適化と
  必要情報の即時的なフィードバックや長期計画への利用
 ●  都市間のデータやサービス共有
 ●  緊急時の他自治体の都市OSサービスでの代替

スクリーンショット 2018-10-03 18.20.39 

06 都市OSは「究極のIoT+PaaSモデル」

都市OSは、平常時でのサービス提供だけでなく、非常時にこそ最適なサービスの提供が求められるため、非常時対応の行動予測ツールとして構築される必要があります。

アセット 1

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。