IoTとクラウドが変革させる未来の介護現場

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この記事は2016年4月発行のエスネットワークス産業調査レポートvol.2より転載しております。

CFOだけではなく、経営に携わる方であれば、常に自社の業界をはじめ、各種セクターの動向に目を向け、ビジネスの次の一手を考えられていることと思います。産業調査レポートは注目が高まるIoTやXaaSサービスを中心に各業界の動向をまとめております。

01.介護現場では介護士が不足している

介護業界では介護者と被介護者の需給のギャップが広がっています。医療技術の発達などにより⾼齢化が進み、確実に増え続ける被介護者に対して、介護者の数が絶対的に不足しています。介護サービス産業での有効求人倍率は年々増加し、介護現場での労働者が不足しています。介護⼠不⾜は特に⾸都圏で顕著であり、介護施設がひっ迫しています。

アセット 1

02.介護現場における労働環境改善が必要

上記のように介護労働者数は圧倒的に不足しています。このような労働者不足の主な原因としては①介護⼈材の労働環境、②徘徊被介護者管理が挙げられます。介護報酬については一貫して減少傾向であり、2015年さらに大幅な引き下げが行われました。

アセット 2

介護現場における労働環境を改善するためには、介護者および被介護者の人的負担をできるだけ軽くする必要があります。筆者は、IoT+クラウドシステムが介護者および被介護者両者の⾝体的・精神的負担を軽減し介護現場での人手不足の解消を可能にするのではないかと考えます。

03.着るIoTの可能性

各繊維メーカーは身体情報を測定することのできる、着るIoTデバイスの開発を行っています。手軽に着⽤可能であるため着用者に⼤きな負担がなく採用することができます。ヘルスケアが主用途ですが、将来パーソントリップ IoT に応⽤できる可能性があります。

アセット 3

04.介護向けPaaS市場の創造

実際に着るIoTの実証実験が開始されています。NTTコミュニケーションズ、日本航空、東レが共同で地上作業員の体調管理および安全管理に着るIoTを⽤いています。また、東レとNTTドコモは共同で、着用するだけで⼼拍数をスマートフォン上で管理できるウェアラブルセンサーの販売を行っています。グンゼは導電性ニット線材で⾐類そのものをつくり、伸縮による抵抗変化特性によって生地の伸縮を測定するという発想の転換にて、バイタルデータに加え姿勢や動きを正確に把握することを可能にしました。

これらのプラットフォームを介護サービスの分野で応用することによって、介護者および被介護者の⾝体的・精神的状況を管理し、それらのデータをもとに起こりうる事態を事前に予測し介護現場で応⽤することで介護者および被介護者両者の負担を軽減し、よりよい介護サービスの提供が可能になると考えます。また、徘徊についても被介護者の行動パターンを分析・理解し徘徊による事故を未然に防止することが可能になると考えます。もし異常な状態を感知した場合にはすぐさま介護者に異常な状況を伝達します。

アセット 4

05.介護現場にIoTデバイス+PaaSモデルがもたらす意義

筆者は、IoT+PaaSモデルが、介護者および被介護者の⾝体的・精神的負担を軽減、作業効率の改善、徘徊などの深刻なリスクの低減など充実した介護サービスに貢献すると考えます。大規模な投資費用なくして、必要な傘下の介護施設に導⼊し、サービスの充実に集中できるため、商業的利益と両立させるものです。「着るIoT+PaaSモデル」が普及するためには、①IoTデバイスは着心地を追求し、着用者にとって負担が軽いものであること、②PaaSは汎用的かつ安価であることが必要と考えます。

 

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。

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