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働き方改革と女性活躍推進法-女性活躍推進法の裏側にあるものとは?-

この記事は2017年7月発行のREVOLVING DOOR vol.16より転載しております。

働き方改革が叫ばれている昨今、 昨年施工された女性活躍推進法の取り組みから働き方改革を考えてみたい。

女性活躍の歴史を紐解く

女性活躍といえば、1986年に施工された「男女雇用機会均等法」に遡るのではないだろうか?
1986年「男女雇用機会均等法」が施行され、女性男性の差別をなくす時代が始まった。

とはいえ、企業に義務化された政策ではなかったため、施策は企業に任され緩やかに2000年代初頭まで続く。
1997年には一歩進みその政策に改正が入り、企業の努力義務から義務となった。その頃に話題になったことはワークライフバランス施策の充実である。この頃、ワークライフバランスを支援する資格者としてキャリアコンサルタントが誕生し始める。

キャリアコンサルタント資格も民間認定試験から今や国家資格となり、雇用や働く人々を支えている。2000年初頭2010年頃までは、女性が働きやすい環境を整える時代といわれた。時短で働きたい人に対する制度設計も整い始めた時代である。2010年頃~2015年は多様な人々が活躍できる時代に向かう為の政策が施行された。

2010年には「育児・介護休業法」が改正され、働く女性だけではなく、育児に関わる男性に対しての制度導入がされてきた。実際に育児休暇を取得する男性はまだまだ多くはないが、年金に頼れない若者のワークライフバランスでは共働きが増えていく傾向にあるため、これからは男性の育児休暇取得も増えざるを得ない現状であろう。女性活躍推進法の歴史を辿れば、このように女性が働くことに対する日本の長い歴史があることを忘れてはならない。

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日本人材ニュースによる「2017年 人事の重要テーマ」調査によると

企業の採用、育成・研修、組織力強化などを支援する専門家への調査では、2017年の人事の重要テーマ(複数回答)は、「次世代リーダーの育成」が70%で最も多かったという。

次いで、「組織風土の変革」(52%)、「ダイバーシティ」(44%)、「タレントマネジメント」(41%)、「採用力の向上」(41%)、「グローバル人材の確保」(37%)、「柔軟な働き方の推進」(37%)と続いている。女性活躍については「女性活躍の登用・育成」(33%)で9位となった。

女性が管理職として活躍すると会社業績に寄与するのか?

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女性活躍の目的のひとつとして企業業績の貢献があげられるが、実際に業績が向上したという根拠がはっきりとした科学的データまでは得られていないようだ。しかしながら、女性をターゲットとした商品開発で女性目線での細やかなこだわりがヒット商品を生み出しているメーカーも多くあることも事実である。

例えば、ノンアルコールビールの開発。ノンアルコールビールの開発時のターゲット想定は愛飲層の男性であり、飲酒運転を減らすことがコンセプトであった。ところが、この開発PRJに分析力が高い女性が加わったことで、女性ならではの視点である妊娠・授乳期の女性への価値提供という新たな側面が加わり、商品パッケージのデザインも、実際に商品を手に取ることの多い女性の視点がいかされたことで、顧客層の拡大に寄与したといわれている。

企業業績向上への貢献を数値化できないものの、このようにターゲット拡大に女性目線が貢献している企業は少なくない。女性活躍とは、本来ダイバシティ&インクルージョンのひとつとしての施策でしかない。変遷を辿れば、女性が活躍するというキーワードは、男性の働き方の意識を変えていくことでもあり、働き方改革は組織で取り組むべき風土改革であると考える。

働き方改革と女性管理職育成

それでは、ここで女性が活躍できる企業風土形成に向けて、働き方改革施策を考える3つの視点について述べたい。現在の日本の管理職平均年齢は47.2歳、入社した時は日本の景況もよかったが、彼ら彼女らが27歳の時に山一證券の破綻があり、景況の良い時と悪い時を経験し乗り越えてきた年齢の方々。

その管理職がさらされている悩みのひとつは何だろうか?悩みのひとつには、これまでの経験値では乗り切れない、多様な人材のやる気を引き出すマネジメントととはどうすれば良いのか?何の知識が必要なのか?ということである。働き方改革の重要施策のひとつにマネジメントが上げられる。

そのマネジメント力向上も含め組織改革の施策を3つのポイントとして紹介したい。

 

働き方改革の施策の3つのポイント

1.本人の意識改革

働き方改革において重要なことは、個々人の意識改革である。いくら制度が整っていても、個々人の働く意識が変わらないことには、風土も変わらない。個人の意識改革には、先に述べたキャリアカウンセリング、もしくは経営者であれば経営者コーチングといった専門家の力をかりることも施策検討をしたらどうだろうか?

視野視界を広げ、軸を作り上げること、目標に向かっての伴走を担当上司とは異なる視点にて支援する機能を持つことで、バランス感を養い変革期におけ仕事に向かう姿勢を作り上げることできる。

2.働きがいのある制度導入

インフラ・勤怠・業務・成果の把握・勤務実態の把握・給与・コンプラ・リスクなどを考慮した制度を設計するソニー生命保険様が調査した、女性の働きがいのある意識調査によると、職場にあると良い制度は1位「在宅勤務」2位「時短勤務」3位「フレックス制」だそうである。

最近の話題の制度は「週休3日制」。女性活躍における職場の働き方改革は「長時間労働の是正」「女性リーダーに対する偏見の解消」「夫の子育て・介護・家事の分担比率の向上」が必要というアンケート結果もある。再雇用促進に関しての制度もこれからの時代には必須となる。

例えば、「プロキャリア・カムバック制度」…配偶者の転勤、あるいは介護による退職者について、本人の希望する時期に再雇用申請を可能とする制度を設ける。対象者は、男女問わず、入社後3年を経過しており、かつ指導職の経験1年以上の者とし、原則、退職前の部署を復帰先とする制度もある。

3.マネジメント力の向上

制度を理解した上で、業務掌握・評価・モチベーションマネジメントを、どうやって行うのか?研修や制度説明会などの実施や、キャリア面談はもちろんだが、一番効果が高いのは日常のプロセスマネジメントではないか。

 

日々のプロセスマネジメント「3つのき」

1 期待する
ひとつのJOBを依頼する時、ゴールは何か?何のためにやるのか?成果は何か?あなたに期待していることは何かを明確に伝えているか?
大抵の人は相手の期待に応えようとしている。期待があいまいだと、自分のものさしがなく相手の満足を超えることができない。
やって当たり前の仕事であっても、仕事の大小に関わらず「期待する」ことを具体的に伝えること、これがプロセスマネジメントのスタートである。
 
 
2 気にかける
褒めるとき「頑張ったね!」と結果を褒める癖はないか?ゴールを決めたら達成するのは当たり前と思ってはいないか?プロセスマネジメントでは「頑張っているね!」とその過程を褒めてあげることで「気にかけてくれている。」と、やる気になるものである。
目標設定のゴールで達成を褒め称えることに加え、目標に向かうプロセスの階段を上がる度に褒めること。これが「気にかける」ということである。
 
 
3 共感する
共感してくれている。と相手に感じてもらうコミュニケーションのコツは4つの順番を意識することで磨かれる。
  ①同意する(相手の話に自分も同じ考えであることを伝えること)
  ②理解する(相手の状況や心情を理解していることを伝えること)
  ③言い換える(相手の発言の真意を確認すること)
  ④発展させる(相手の発言に対し自分の考えを述べ話を展開する)
①②を飛ばして③④にいかないことがポイントである。

最後に、女性活躍とは、本来ダイバシティ&インクルージョンのひとつとして施策でしかない。
変遷を辿れば、女性が活躍するというキーワードは、男性の働き方の意識を変えていくことでもあり、働き方改革は組織で取り組むべき風土改革であろう。

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。

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