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外食・小売・不動産事業が急成長!ベトナム市場はかつての日本の高度成長期

この記事は2017年1月発行のREVOLVING DOOR vol.14より転載しております。

エスネットワークスベトナムに駐在して3年の樋崎が、現地で感じる、ベトナム市場の最新のトレンドをお伝えします。

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多くの日本の方がイメージされている通り、ベトナムはまだまだ一人当たりのGDPが2,000USDを超えたところです。その安い労働力と勤勉な国民性を魅力に、これまでに製造業を中心に多くの外国投資を受け入れてきました。

しかし、最近はその様子が変わってきており、ベトナムを労働市場としてみた製造業のみならず、ベトナムをマーケット市場として捉えたサービス業の進出も増えてきています。弊社も日系企業様の多くの進出支援をサポートしていますが、数年前までは製造業・IT事業の相談が断トツに多かったです。

近年は外食や小売をはじめ、不動産、教育、環境関連事業等と、ベトナムに進出する企業の業種が本当に多様化してきたと感じています。
今回は、その中でも外食・小売事業、不動産事業に焦点をあてて解説をしていきたいと思います。

 

1 トレンド変化の理由

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上記でベトナム市場がマーケットとして見られるようになってきていると述べましたが、それには大きく2つの理由があります。

1つは、ベトナムの1人当たりGDPが順調に増えてきていることです。ベトナムのGDPは近年6%前後で順調に成長しており、今後も同水準の成長を続ける見込みです。

最低賃金も毎年10%以上で上昇、ホーチミン市やハノイ市といった大都市のオフィスワーカーの給与も外資企業では10%前後で伸びているという統計情報もあり、モータリゼーションが加速する1人当たりGDP3,000USDにも間もなく到達すると見られています。

2つめは、法規制の緩和です。まず2015年1月に外食事業のライセンスが外資に開放されました。それまではフランチャイズでの進出か、ベトナム人の名義を借りてローカルカンパニーを設立するという方法しか、現実的には選択肢がありませんでした。

なぜならホテル内のレストランを除き100%外資での出資は認められなかったからです。そのため、ベトナムには、有名な外資チェーン店というのが未だに少なく、マクドナルドやスターバックスさえ、ここ1~2年の間に初出店したばかりです。

ただ、2015年1月以降では、大型の商業施設内を中心に外資のレストランが少しずつ増えてきています。日系企業も大戸屋、丸亀製麺、牛角といったチェーン店の進出が増えてきています。

もう1つの大きな法規制の緩和として、不動産規制の緩和があります。2015年7月から、外国に居住している外国人でもベトナムのマンションを購入できるようになりました。未だ法整備に不透明な部分は多くありますが、ベトナムは他の近隣諸国と比較してもまだまだ不動産の価格は低いため、規制緩和以降多くの外国人が投資してきています。

 

2 外食・小売事業の進出

前述のトレンドの変化は、日系企業の進出にも現れています。まず2014年1月にイオンがベトナムに進出し、それから3年も経たないうちに、4店舗を出店しています。p16_17_02

イオンとしては、2020年までにベトナム全国で20店舗のショッピングモールをオープンすることを目標に掲げています。また、スーパーマーケットの業態においては、現地のフィビマート(FIVIMART)とシティマート(CITIMART)の2社と資本・業務提携しており、5~10年後に200店舗まで拡大することを目標にしています。

コンビニ業態のミニストップは2016年7月に50店舗に到達し、向こう10年で800店舗以上の体制を目指すと言われています。

2016年7月には、ホーチミン市の中心に、初めての日系デパートとして高島屋がオープンしました。レストランフロアには大阪王将や牛繁等、多くの日系レストランが進出しており、地下にはベトナム初のデパ地下として、源吉兆庵、ROYCE’、ユーハイムといった日本でも人気のブランドが出店しています。

ベトナム人の富裕層相手を中心に今後の発展が楽しみな状況です。

 

3 不動産事業の進出

現在、ベトナムでは不動産市場が上向きの状況です。2014年には不動産不況を乗り越え、現在は多くの不動産開発がスタートもしくは再スタートしています。

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特にホーチミンでは2020年の地下鉄開通に向けて、沿線上に数十件の商業施設・レジデンスの開発が進んでいます。ホーチミン市やハノイ市の外国人向けレジデンスは大体2,000USD/㎡の相場で売られており、これはマニラの1/2、バンコクの1/4、東京の1/8にです。

そのため、多くのプロジェクトが現在開発されているにも関わらず、中国、韓国、ASEAN、ベトナムの富裕層を中心に、すぐに完売していくような状況です。 

まだまだ法規制に不透明な部分がありながら、マンションを購入される日本人投資家も出てきており、弊社も税務や法務の相談を受けております。また、日系企業のホテルを買いたい、オフィスビルを買いたいといった動きも増えてきています。

今までは日系のホテルといえば、ホテル日航と東屋ホテルなどが主でしたが、この1年で、スーパーホテル、呉竹荘、サクラホテル等と日系のホテルがどんどんオープンしています。また投資目的、自社保有目的でオフィスビルを探したいなど相談を受け、実際弊社でも現在5件以上のプロジェクトを進行中です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ベトナムはまだまだ平均年齢が30歳前後と若く、総人口も9000万人(2016現在)ですが、あと10年以内には1億人を超え、労働人口も毎年100万人増加しています。

日本に例えるならば1960~70年代の高度成長期にいると言われるベトナム。
その熱く活発な市場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。