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経営視点を持ったCFO〜これからのCFOに必要なスキルとマインドセット〜

現代企業に必要なCFOは、財務部門の長で代任できるCFOではなく、経営的な視点を持ったCFOです。
なぜ、財務部門の長ではCFOが成立しないのか、足りないもの・求められているものについて弊社、下村が語りました。

(この原稿は、下村がITMedia様の取材を受けた際のインタビュー音源を元に、NextCFO編集部が編集・構成したものです)

 

財務部門の長ではダメでCFOが必要な2つの理由

財務部門の長に不足している“知識”と“行動の仕方”

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財務部門の長がいるだけではダメで、CFOという機能が必要という理由は、簡単にいうと2つあります。
1つは知識であり、1つは行動の仕方なのだと思っています。

CFOに必要なことは「第一に会社を良くしないといけない」ということです。
これは「言われたことをやっていればいい」というのとは違います。

財務部門の長には、「会社を良くしないといけない」部分に対する知識と行動(マインドセット)がまず足りていないですね。

経理・財務から離れた知識が足りない

知識で言うと、経理部長・財務部長って、その経理や財務に対する知識はすごく多いと思うのです。
ただ、経理、財務から離れたところの知識って実はそんなに多くないんですね。

じゃあ、会社の次の未来をどうしたらいいのかというような知識だとか、戦略だとか、人に対する知識だとか、
ひるがえって公務に対する知識だとか…そういった経理・財務以外の知識量が足りないですね。

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さらに、持っている知識の範囲が狭い。

自社に対する知識はすごく強いと思います。
でも、色んな業界・業種に対する知識もそんなに大きくないですし、
自社の中でも経理・財務といった限られた知識に特化されているんです。
得意分野もかなり限られていますし…。

例えば、銀行さんから転籍された経理財務部長とかって田舎には結構いるのです。
そういう人は、銀行・ファイナンスについては強いと思います。
でも、戦略的な知識だとかというと全然足りていません。

そういう意味で、経理部長・財務部長には「まず知識が足りない」ですね。

経営に関わる行動が足りない

もう1つは、行動というか考えることが足りないと思っています。

経理・財務部門は、企業の中でも間接部門なので、社長から言われたことはきちんとやろうとするのですが、
自分から能動的に何かしようということは、あんまりないのですね。
経理・財務といったら、本質的には一番情報が集まる部署なんです。

その部署の経理部長・財務部長は、経理を締めることについてはやるのですが、この情報を次の未来に生かそうということはあんまりないんですね。

経理部長・財務部長をしてCFOだとしたら、「会社を良くしたい」「第一に会社を良くする」ということが経営なので、それが大事なのです。

でも、経理部長は経営者ではないので、言われたことはきちんとするのですがあくまでも専門家的なんです。

CFOの役割には経営も含まれます。経営は前に良くしないといけない。
だから、経理でいえば、お金回りの過去の情報を元に「未来はどうしたほうがいい」ということまで踏み込まないといけないんです。

でもそこまでは踏み込んでこないです。
何でかというと、
「踏み込んだらだめなのではないかと思っている」
「そこまでは自分の業務ではないと思っている」
「それは経営のやることだと思っている」
ところがあるのです。

まず、こういう考え方になった瞬間に、もはやCFOではないですね。

 

経営の視点を持ったCFOが必要な理由

社長が次の戦略に集中するためのお金のアウトソーシング先

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多分、社員の人数が100人ぐらいの会社であれば、社長1人で何でもこなせるのだと思うのですね。
人によって波はあると思います。

80人ぐらいまでの人もいれば120人ぐらいの人もいると思うのですが、
社長1人で何でもこなせるのは100人前後が1つの限界値なのだと思うのです。

社長1人で何でもできるというのはつまり、売り上げ・人・お金・利益の管理も全部するということです。

社長さんたちにも、得意なことと苦手なことが出てくるじゃないですか。
だから、お金が得意な人というのがいていいと思っているのですが、
大体の社長さんたちは売り上げとか、次の一手を考えるのが大好きなのですね。次の戦略的なことを考えたい。

社長1人で何でもやっている中でお金の面というのは、アウトソースしやすいわけです。

お金の面に関しては、社長自らがやらなくてもいい可能性が高い。
1人でやってきた社長さんたちでも、お金に対する知見を持ってやってきたわけではないので、「得意な人・プロフェッショナルに任せたい」と思うことがある。

でも、任せたからといって、社長に言われたことだけやっていても「だめだ」となるんですね。
お金を生かすも殺すも、「前向きにどう使うか」「どう守るか」ということを考える人がいないといけないんです。

社長から「こうやっておけ」「ああやっておけ」と言われて「わかりました」だけではなくて、
任された人間が「こうしたい」「ああしたい」が大事なんですね。

会社の資源は「人、物、金」とありますが、社長は物についての次の戦略の一手をずっと考えている。これは好きなのでやりたいんですね。

 

CFOに求められる具体的なスキル

知識・論理力・人間的な説得力

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例えば、資金調達におけるCFOに必要な具体的なスキルは、3つあると思っています。

まず1つは知識ですよね。その計画がちゃんとあっているかどうか、M&Aなら買収先ですね。
「ちゃんとあっている計画」を作るための知識がすごく大事なんです。

社長さんたちは、こういう計画をビジョンという形でイメージで話すことが多いんですが…。
これをちゃんと数字に落としこむことが、社長さんたちは苦手なんですね。

2つ目は、計画を自分たちの言葉としてきちんと銀行に説明できる論理力が必要ですね。
知識をロジカルに説明できる能力。

3つ目は、銀行に「この人たちに貸してもちゃんと返ってくる」と感じてもらえる人間的な説得力。
これってすごく大事で、いかにロジカルに説明して、「これは大丈夫なんだ」と言われたところで、
「いやいやあんたには貸したくないよ」と思わせたら終わりじゃないですか。

銀行というのは、社長やお金をつかさどっているCFOを見ながら、
貸すかどうかの、定性的な部分をすごく見ています。
その人をして銀行を納得させられるかどうかというところが3番目かなと。
もしかしたら、3つ目が1番重要かもしれないです…。

CFOに必要なスキルは、知識であり、知識をロジカルに説明できる能力、
最後に「人としてちゃんと説得できるか」だと思いますね。

 

まとめ:CFOになるべき人は「いつでも社長をやりますよ」と思っている人

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本質的に、CTOもCIOもCFOもCOOも
「僕は社長をいつでもやりますよ」と思っている人でないとなっちゃだめだと思っているんですよね。

CFOと財務部門の長との違いは、やっぱり知識とスタンスなんだと思うんですよ。
知識は「膨大な量が必要だ」ということをちゃんと理解していただけたらなと思っているんですけれど…。

もう1つは、経理部長や財務部長は仕組みを作るということはできないですよね、
作れるようになってたらCFOになっていますから。

言われたことをちゃんと正確にやりきるというのは経理部長や財務部長の仕事だと思いますけれども、
そうではなくて自分で何かを考えて作り出すというのは部長以上の仕事なんで、これはそう簡単にできないと思いますね。

人間って、誰かに決めてもらうことのほうが楽ですから、何かを決めにいって責任をとるというのは楽じゃないので。

要は、リーダーシップというキーワードが求められているということですね。

役割分担がたまたま社長業なのか、CFOの業なのかというだけで、
いつでも明日から何だったら社長になりますよぐらいの感覚という、それが大事なんじゃないかなと思います。

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

経営者・管理職にCFOの役割を広めたい!CFOが活躍する社会をつくることで、日本経済を活発にしたい!そんな想いでNEXT CFOのメディアを運営しています。

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