R&Dにみる、未来への期待

R&Dは、”Research and Development”の略で、「R」が研究、「D」が開発を意味します。簡単に説明すると企業、大学、政府等の研究開発活動のことをいい、その業務や部門自体を意味することもあります。
昨今の産業で研究開発に多額の資金が投入されている分野としては、
・輸送用機械器具製造業
・情報通信機械器具製造業
・医薬品製造業
・電気機械器具製造業
・業務用機械器具製造業
等があげられます。

目まぐるしく進歩する技術

特に、AIと様々な産業との融合が注目されています。中でも「AIと自動車を融合させた自動運転の技術」はメディアで見かけることが多いため大変有名です。もちろんそれだけでなく、従来の自動車の燃料を代替するエネルギー、自動車や航空機のボディを構成する繊維素材、新薬の研究開発等々、世界で日々研究開発が行われています。10月17日(月)、日本経済新聞朝刊に登場してきたR&Dというワードですが、それを目にしたことで凄まじいスピードで研究開発の進む現代の世の中を改めて意識した事でしょう。

世界の研究開発費の総額

1位アメリカ合衆国、2位中国、3位日本、4位ドイツ、5位韓国となっています。2005年~2014年の推移として特徴的なのは、中国の研究費が大きく伸びていることで、2005年~2014年にかけて4.2倍以上の伸びを見せています。日本は2009年に中国に抜かれ、現在世界第3位となっています。また、2007年度には19兆円近くまで達しましが、リーマンショック後、2009年度に17兆円レベルまで減少しました。その後は横ばいからやや上昇傾向で推移し、2014年度は2007年度の水準まで回復しました。

企業別にみる(データは2013年)

日本国内の順位でみるとトヨタ自動車株式会社、本田技研工業株式会社、日産自動車株式会社、パナソニック株式会社、ソニー株式会社、株式会社デンソー、株式会社日立製作所、武田薬品工業株式会社、株式会社東芝の順となっており、ここまでが世界の研究開発費の上位50位以内に入っている企業です。トヨタ自動車株式会社は世界基準でみると7位に位置しています。やはり輸送用機械器具製造業、電気機械器具製造業に集中していることが分かります。(武田薬品工業株式会社のみ、医薬品製造業)

R&Dの重要性

R&Dは常に先行させながら経営を行うことが重要です。将来のニーズに合致する商品を開発することはもちろんですが、ニーズそのものを発見することもまた重要な役割とされています。直接、現在の利益に結びつくことはなくても、新商品の開発や新しい技術を確立することで将来の売上に結びつかせ、企業の将来的な方向性や収益を担う貴重な業務がこのR&Dです。日本の企業だけでなく、世界中の企業の動向が気になるところです。

執筆者

宮川 拓也 氏

 宮川拓也 氏

札幌学院大学経営学部会計ファイナンス学科に在籍。同大学で金融経済や証券投資、管理会計等を学んだことをきっかけに、会計や金融を扱う職業に就くことを志し今に至る。