外食ビジネスの特長 ビジネスリスク編

今回は、外食産業のビジネスリスクについて解説していきます。

(ⅰ)出店戦略に関わるリスク

外食業界では店舗ごとの成否は立地条件に大きく依存します。このため優良な物件を確保することが重要な課題となります。しかし、優良な物件の確保の際にも他社との競争により必ずしも適時に確保できるとは限りません。また出店後においても競合他社の出店等、外部環境の変化によりその収益性が大きく変動する可能性があります。利益計画を大幅に下回る状況の店舗が発生した場合には、直ちに閉鎖を決断することも必要となります。この時には当初は想定していなかった多額の損失が発生するリスクがあります。

さらに、外食事業の多くは出店にあたり賃貸物件を選択するため、貸借対照表を見ると敷金・保証金の割合が高いことが分かります。この敷金・保証金については賃貸人の財政状況の悪化、特に倒産などによって回収不能となるおそれがあります。このため賃貸物件を決定する際には、社内手段として、必ず賃貸人の財政状況について確認することが必要です。

(ⅱ)売上高の変動要因

外食業界の一般的な課題として、既存店ベースの売上高を前年同期の水準を保つ、またはプラスにするということがあります。この課題達成にあたって様々な要因が影響を与えます。すなわち天候以上による影響や景気後退時の需要の減少、オリンピック等の社会イベント開催による客数の減少、競合他社の出店による客数の減少や価格競争による収益の悪化などなど、様々な要因により売る上げ高の減少を引き起こすリスクがあります。特に消費者の嗜好は多様かつ短期間で変化する可能性があるため、常にマーケットインの発想により消費者のニーズに応えていくことが必要です。

(ⅲ)仕入高の変動要因

外食業界にとって原材料の安定的な確保が重要な課題となります。しかし、自然災害による仕入れ価格の上昇やBSEや鳥インフルエンザ等の伝染病の蔓延により食材が確保できない可能性があります。また海外から原材料を輸入している企業にとっては為替変動により仕入れコストが上昇するリスクがあります。これらの対策としては仕入れ地域を分散することで自然災害の影響を限定することや各種デリバティブの利用により変動要因を固定化する方法が考えられます。

執筆者

NEXT CFO 編集部

 NEXT CFO編集部

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